会っていきなり腕相撲をしたのは二人目だった。最初の人は三島由紀夫さんである。杉山大輔さんと腕相撲したとき、奇妙なことに三島さんの手の感触が蘇った。人の出会いには必ず縁が宿っている。人間はどんなに努力しても、一生で3万人以上の人には会えない。その百分の一が、いわゆる縁ある知己である。しかも38歳の杉山大輔というのが、私はとても気に入った。この年令の人は私にとって最良の出会いでもある。これからどんな道を切り開いていくかが、最も期待出来るからだ。見届けるまで私は生き永らえないが、それでも大きな楽しみを与えてくれた。頑張れ!